コラム Column

poireaux(ポワロ―)とは。使う前の下処理、部位ごとの使い分けをご紹介

ポロねぎ

10月のフレンチ基礎レッスンでご紹介しているVichyssoise(ヴィシソワーズ)では、「poireaux(ポワロ―)」というお野菜を使っています。
日本ではあまりなじみのない野菜ですが、フランス料理では欠かせない食材の一つ。
今回はそのポワローについてのお話を少し。

|ポワローとは

日本ではポロねぎ、英語ではリーキと呼ばれ、流通しているものは輸入品が主ですが、最近は国内産も目にするようになりました。

長ねぎを太くしたような大きさで、葉が厚くしっかりとしています。ねぎ独特の臭さがなく、火を入れると甘くなるのが特徴。

白い部分はブイヨンで茹でてドレッシングでマリネしたり、ポトフ、クリーム煮など煮込み料理に加えたり、炒めてキッシュやオムレツの具などに。黄緑の部分はピュレにしたり濾して使うようなポタージュなどに。緑の部分は香りを補う材料として出汁や煮込みなど加えて使います。

細いうちに収穫する若いポワローをjeune poireau(ジュンヌ・ポワロー)と呼び、こちらは緑色の部分も食べることができます。

|ポワローの下処理

長ねぎと同じように緑の部分に土や汚れがついていることがありますので、使う時にはこちらの下処理をしてから使います。

ポロねぎ2

緑の部分が黄緑色に変わるあたりまで縦に切り込みを入れます。

ポロねぎ3

葉を開くとこのように土がついていますので、流水でしっかり泥を落とします。

ポロねぎ4

い部分、黄緑の部分、の部分に分けます。

ポロねぎ5

緑の部分の中心は柔らかいので黄緑の部分に合わせます。

ポロねぎ6

ポワローは繊維がしっかりしているので、食べやすくしたいときには繊維を断つように切ります。

ポロねぎ6

|保存について

ポワローは1本約300g程あり、一度では使いきれないことが多いので、残ったものは使いやすい形に切って小分けにして冷凍保存するのがおすすめ。冷凍すると早く火が入るので便利です。

今回は西洋料理に欠かせないお野菜ポワローのお話でした。
日々のお料理のご参考になりましたらうれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

このコラムへのお問い合わせはこちらから。

このコラムが「よかった!」「ためになった!」と思ったらシェア

同じカテゴリのコラム
フランス
幸運を願うクレープの日~Chandeleur(シャンドルール)
今回ご紹介するクレープの起源は、ブルターニュ地方のそば粉のガレットといわれていま...
フランス
ピンチから生まれたデザート~Tarte Tatin(タルトタタン)
寒さが増して、おいしいりんごが出回るようになると食べたくなるのがTarte Ta...
国が変わればお米も変わる~イタリアのお米と日本のお米の違い
イタリア料理というとパスタのイメージが強いですが、じつはヨーロッパ有数のお米の生...
フランス
王様のガレット~Galette des rois(ガレット・デ・ロワ)
『Galette des rois(ガレット・デ・ロワ)』は、1月6日のキリスト...
フランス
lentille(レンズ豆)
レンズ豆は日本だとあまりなじみがありませんが、フランスをはじめ中東、インド、アメ...
フランス
フランス料理用語 ciseler(シズレ)とhacher(アッシェ)
日本では「みじん切り」というと、大きさ、切り方問わず「みじん切り」といいますが、...
フランス
フランス料理用語 mignonnette(ミニョネット)
mignonnette(ミニョネット)粒こしょうを粗く砕いたもの。こしょう挽きで...
フランス
【フレンチ】Loiseau de France(飯田橋日仏学院内)
先日のお昼、今年の6月に飯田橋の日仏学院内にオープンしたレストラン『Loisea...
モチモチ食感がたまらない庶民のパスタ、Gnocchi(ニョッキ)
ロングパスタやショートパスタの陰に隠れてあまり目立たない存在のニョッキですが、個...