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名前がとにかくややこしい!endive(アンディーブ)とchicorée(シコレ)のお話

7月のフレンチ基礎レッスンのメニューの魚介のタルタルでは、西洋料理らしいお野菜を2つご紹介しました。

まず一つ目がこちら。

endive(アンディーブ)
菊苦菜(きくにがな)とも呼ばれる。白菜を小さくしたような形のほろ苦い野菜。
ベルギーのブリュッセルで、葉が細かく切れ込みのあるシコレ(後述)の根株が偶然土の中で芽を出したのが始まりとされ、chicoree de Bruxelles(ブリュッセルのシコレ)とも呼ばれる(この時点でややこしい)。切って置いておくと切り口が変色するので、食べる直前に切るようにします。

※アンディーブはイギリスではchicoryというため、日本では「チコリ」の名でも出回っており、同じく「チコリ」の名でも出回っている「シコレ」と混同されることがある。

葉をはがすと白菜みたいです。

生でいただいてもおいしいですが、ブイヨンで柔らかく煮込むと甘みが出てまた違った味に。
ホワイトハムで巻いてベシャメルソースとチーズをかけてグラタンにすると絶品です。




そしてもう一つがこちら。

chicorée(シコレ)
葉が縮れていて細く、切れ込みのあるChicorée frisée(シコレ・フリゼ)と、葉に幅があり、切れ込みのないscarole(スカロール)の2種類があるが、単にシコレというと前者(写真のシコレ)を指す。アンディーブの仲間でほろ苦い風味がある。

※イギリスではendive、アメリカではchicoryと呼ぶため、日本でも「エンダイブ」「チコリ」の名でも出回り、アンディーブと混同されることがある。

栽培するときに葉を束ねることで、日にあたらない中心部分の葉は白く柔らかく、外側の葉は緑が濃くしっかりとしていて苦みが強くなります。中心部分の葉はサラダに、外側の葉は火を通して苦みを和らげて食べることが多いです。苦みは例えるなら春菊?と言った感じでしょうか。


日本ではフランス語、英語と呼び方が混在しているので、買うときには見た目の共通認識を確認しないと別のものが届いちゃう、というミスがたまにあります。
そういえば、まだ実物を見たことがないとき、アンディーブを探してお店に行ったらないと言われたことがありました。実はチコリの名前で売られていたんですけどね。


そうそう、チコリと言えば、チコリコーヒーってご存じですか?
endive(アンディーブ)の根(ってところがまたややこしい)を乾燥させて細かくし、焙煎したお茶なのですが、苦みがコーヒーに似ていてカフェインがなく、健康にもよいドリンクとして親しまれています。コーヒー豆の輸入が難しかった第二次大戦中に、代用品としてフランスに広がったそうですよ。



今回は知っているとフランス料理がちょっと身近になる
endive(アンディーブ)』と『chicorée(シコレ)』のお話でした。
日々のお料理の参考になりましたらうれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

引用:プロのためのわかりやすいフランス料理 2版 2022年9月1日 柴田書店  2024.8.2

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