コラム Column

ひと手間で仕上がりが変わる、ぶりの下処理とコツ

冬に向けて美味しくなる「ぶり」。
お刺身など生でいただくのはもちろん、煮付け、照り焼きなど、火を入れてもおいしいですよね。

手に入りやすく使い勝手の良いお魚のひとつですが、調理前にひと手間かけるだけで、仕上がりの美味しさが格段に変わります。一度覚えてしまえばとても簡単な作業ですので、ぜひご家庭でも試してみてください。

|「背身」と「腹身」の特徴と使い分け

スーパーの鮮魚売り場で並んでいるぶりをよく見ると、切り身によって形が少し違うのがわかります。
断面が広いものが「背身(せみ)」、細長く湾曲しているものが「腹身(はらみ)」です。脂の乗りや身の締まり具合が異なり、向いているお料理もそれぞれ違います。

部位 特徴 向いている料理
背身 脂が程よく、身がしっかりしている。パサつきを防ぐため火を入れすぎない料理向き。 ぶりしゃぶ、お刺身など
腹身 脂が多く、身がやわらかい。加熱しても硬くなりにくく、しっとり仕上がる。 照り焼き、煮付け、塩焼きなど

|メニューに合わせた下処理でよりおいしく

下処理にはそれぞれ役割があり、取り除く「臭みの種類」が異なります。
お料理に合わせて使い分けましょう。

塩のみ

照り焼き・塩焼き・ソテーなど

霜降りをすると身が余分な水分を含んでしまい、パリッと香ばしく焼き上がりにくくなります。塩の力で身の内側から臭み(ドリップ:肉汁や血などの臭みを含む液体)を抜き、ペーパータオルで拭き取るだけで十分おいしく仕上がります。

塩+霜降りの両方

ぶり大根・煮付け・お吸い物など

煮汁に魚の臭みが溶け出すのを防ぐため、両方行うのがベストです。塩をあてた後、霜降りで表面のぬめりや血の塊、うろこなどを綺麗に洗い流すことで、煮汁が濁らず上品な味わいになります。

|基本の下処理:塩を振る

塩を振ることで浸透圧が働き、臭みを含む水分(ドリップ)が表面に引き出されます。
10〜20分置くことで水分がしっかり出てきます。

①ぶりの両面に薄く塩をまぶし、そのまま10~20分ほど置きます。

②表面に水分が出てくるので、ペーパータオルで丁寧に拭き取ります。

ポイント
浮いてくる水分はぶりの余分な水気です。この中に臭みが含まれています。また、水分を抜くことで身が締まり、焼いたときに身が崩れにくくなります。

|基本の下処理:霜降り

「霜降り」とは、80℃程度のお湯をかけて表面の臭みやぬめりを取り除く下処理のことです。80℃は沸騰したお湯を少し冷ましたくらいの温度が目安です。

熱湯を直接かけてしまうと皮がめくれたり身が割れてしまうため、落とし蓋を挟んでお湯をあてることで、デリケートな皮を守りながら丁寧に霜降りをすることができます。


①塩をして水気を拭き取ったぶりをボウルに移します。別のボウルに冷水を用意しておきます。

②落とし蓋を水で十分に湿らせて、ぶりの上に載せます。

ポイント
落し蓋はあらかじめ水を吸わせておくことで、魚の臭いや色が木に染み込むのを防ぐことができます。落とし蓋がなければ小皿などでも大丈夫です。

③落とし蓋の上から80℃くらい(沸騰後少し冷ましたくらい)のお湯をあてながら注ぎます。

④用意しておいた冷水へ移し、ぬめりや血の塊、うろこなどを指先で優しく取り除きます。

⑤ペーパータオルで水気を取れば完了です。

|おすすめぶりレシピ

丁寧な下処理をしたぶりは、調味料の味がよく染み込み、仕上がりの美しさが格段に変わります。
ぜひ合わせてお試しください。



今回は、ぶりの下処理の仕組みと、メニューに合わせた使い分けについてご紹介しました。
日々のお料理の参考になりましたらうれしいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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