冬が旬のぶり。
脂が乗ったぶりは、生で食べても、火を入れてもおいしいですよね。
ぶりは成長と共に名前の変わる出世魚としても有名で、関西では「つばす」「はまち」「めじろ」「ぶり」、関東では「わかし」「いなだ」「わらさ」「ぶり」の順で呼ばれます。
煮つけ、照り焼き、塩焼きといろいろな食べ方がありますが、おいしくいただくためには調理前の下処理が大切です。一度覚えてしまえば簡単な作業ですので、ぜひご家庭でも試してみてください。
目次
・ぶりの身について
・ぶりの下処理
・霜降り
|ぶりの身について
スーパーで売られているぶりですが、切り身の様子が少し違うことにお気づきでしょうか。
よく見ると、下の写真のように、面が広いもの(左)、細長く湾曲しているもの(右)とあります。
左を背身、右を腹身といい、背身は脂が程よく身がしっかりしていて、腹身は脂が多く身がやわらかい。背身は皮が黒く、腹身は皮が白いのも特徴です。
脂が程よい背身は、パサつかないようにあまり火を入れすぎないことが大切。さっと火を通すしゃぶしゃぶ、面が広いのでお刺身などにも向いています。
脂が多い腹身は、多少火を入れても硬くなりにくく、しっとりやわらかく仕上がるので、照り焼き、煮物、塩焼きなどに向いています。
|ぶりの下処理
ぶりの両面に薄く塩をまぶし、10~20分ほどおく。
・塩の量は1切れにつきひとつまみ程度が目安です。
表面に水分が浮いてきます。
・浮いてくる水分はぶりの余分な水気。この中に臭みが含まれています。また、水分を抜くことで身が締まり、焼いたときに身が崩れにくくなります。
出てきた水分をペーパーで取り除く。
|霜降り
霜降りをすることによって、より魚のくせや臭みを除くことができます。
また、表面が少し締まり、火を入れたときに崩れにくくなります。塩での下処理の後、可能であれば行ってください。
塩をして水気を取ったぶりをボウルに移す。
水をためたボウルを用意し、落し蓋を湿らせる。
・落し蓋は水に湿らせると匂いや色が付きにくくなります。
湿らせた落とし蓋をぶりの上に乗せる。
・お湯が直接当たらないようにすることで、皮が破れたり、身が崩れたりするのを防ぎます。
・落し蓋がなければ小皿などでも大丈夫です。
お湯(80℃くらい)を落し蓋にあてながら注ぐ。
・熱湯だと皮がむけてしまうことがあります。
冷水に移す。
表面のぬめりや、血の固まり、うろこを取り除く。
ペーパーで水気をふき取って下処理は終わりです。
今回はぶりの下処理のお話でした。
日々のお料理の参考になりましたらうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!