じゃがいもは、ナス科ナス属の植物で地下茎を食用にします。
南米アンデスの高地が原産といわれ、日本には17世紀頃にジャカルタから持ち込まれ、当時は観賞用として栽培されたといわれています。
ジャカルタから持ち込まれたイモということで「ジャガタライモ」と呼ばれ、それが変化して「じゃがいも」と呼ばれるようになりました。
世界中には約2,000種類の品種があると言われていますが、日本で主に栽培されているのは約20種類です。その中でも代表的なのが「男爵」(写真左)と「メークイン」(写真右)です。
|男爵
1908年(明治41年)に、函館ドック社の専務であった川田龍吉男爵が導入したので「男爵薯」と呼ばれるようになり、1928年 (昭和3年)には「メークイン」とともに優良品種となりました。国内のじゃがいもの生産高の約60%を占めます。
形は球状で芽のくぼみが深いのが特徴です。肉色は白色の粉質で、でんぷんが約15%と多く、ホクホクした食感で煮くずれしやすいのですが特徴です。
そのままはもちろん、粉ふきいもやマッシュポテト、コロッケなど形を残さず使う料理にも向いています。
|メ―クイン
1917年(大正6年)にイギリスからもたらされ、昭和30年代に関西方面から人気が広がり全国に知られるようになりました。メークインの名前は、中世の春の村祭り(メーデー)の際、村の娘の中から選ばれる女王「May-Queen」に由来します。
形はツルリとした長い卵型で、芽の数が少なくてくぼみが浅く、皮をむきやすいという長所があります。肉は黄白色のきめ細かな粘質で、煮くずれしにくいのが特徴です。
煮ものやシチュー、カレーライスなど、形を残して仕上げたい煮こみ料理や、ポタージュ、ピュレなどなめらかな食感に仕上げたい料理に向いています。
フランスではじゃがいもを使った料理に「パルマンティエ」という名前がつくのですが、これはフランスの農学者アントワーヌ・オーギュスト・パルマンティエという、じゃがいも栽培の普及と需要拡大の功労者の名前にちなんでいます。
今回はじゃがいもの品種とその特徴についてのお話でした。
日々のお料理の参考になりましたらうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
参考:怖くない、怖くないインターナショナルクッキング「じゃがいもにはビタミンCがたっぷり」https://www.tsuji.ac.jp/oishii/recipe/world/kowakunai/jagaimo.html.2023.12.11 2023.12.12